5月3日
7時に函館駅到着。天気予報は晴れなのだが外は曇り空。駅のロッカーに大きい荷物を預け、7:26発の大沼公園行きに乗り込み大沼公園へ向かう。七飯を出ると下り線をアンダークロスし、列車は渡島大野・仁山を経由して大沼へ進む。函館本線は七飯〜大沼間・大沼〜森間は上下線がそれぞれ単線でまったく別の経路を走る複雑な路線である。七飯〜大沼間は渡島大野・仁山経由が上り線、大沼まで駅がないのが下り線で、特急列車や貨物列車は全列車が上り・下りを使い分けるが、渡島大野・仁山は上り線にしか駅がないので普通列車は下り列車でも一部渡島大野・仁山経由で運転されるのだ。仁山からは勾配がかなりきつくなり、非力なキハ40はノロノロと坂を登っていく。さっきまでいた場所が眼下に広がってなかなかいい景色。トンネルを抜け、左手に小沼が見えてくるとまもなく大沼に到着、ここから再び函館本線は鹿部経由と駒ケ岳経由に分かれる。自分達を乗せた列車は駒ヶ岳方面に入ってまもなく終点の大沼公園に到着した。ちょうど雲も切れて太陽が顔を出した。

近くの店で自転車を借りて準備はOK、早速大沼公園サイクリング開始。ほぼ快晴になった空の下を自転車で快走する。湖畔の木々にはまだ葉がほとんどついておらず、ちょっと時期的に早かったようだ。初夏〜秋あたりがおそらくベストシーズンだろう。それにしても空気がおいしい。時折自転車を停めて写真を撮りつつ湖畔を進む。駒ケ岳側に入ったあたりから勾配がややきつくなった。

駒ケ岳は現在入山規制されており入山することができない。活火山なので厄介な山であるが、この大沼を作ったのも駒ヶ岳であり、その雄雄しい姿から厳しくも力強い自然の力を実感することができるのだ。アップダウンを走り抜けると函館本線が見えた。ようやくスタート地点の近くまで戻ってこれたようだ。そのまま函館本線に沿って大沼を約一時間半で一周したのであった。

その後小沼を散策する。SLがちょうど通るのでいい撮影ポイントがあったら写真でも撮ってみるかと散策していると・・・どうみてもオフロード。これは完全に道を外れてるなと思っていたらSLの汽笛が。あわてて写真を撮ったものの結果は・・・orz
気を取り直して小沼を散策して駅に戻る。ここから普通列車で森へ。赤井川付近から駒ケ岳の堂々とした姿を見ることができる。列車は駒ケ岳の麓を右へ左へカーブしながら勾配を進む。東山・姫川といったのどかなローカル駅を過ぎて急勾配を下りきると海が見えてきた。もう森に到着だ。

森で時間があるので昼食。ちょうどキヨスクで名物駅弁のいかめしを売っていたので購入。現地で食べるのははじめて。やはり温かいいかめしはおいしい。もっちりとしたご飯と柔らかいイカの食感がたまらない。食べ終わった後はホームに入って次に乗車するSLの入れ替え作業を見学していた。
森からはSL「函館大沼号」に乗車して函館へと戻る。この車両は今年三月の北海道旅行で乗車したSL「冬の湿原号」と同じ編成で、今回は運転の都合上最後尾にDLが連結されプッシュブル運転を行う。自分が指定していたのは4号車なのだが、ここで自分は大きなミスに気づいた。この車両は窓が開かない・・・!一つ前の3号車は旧型客車なので窓が開くのだが満席。ボックスシートなので相席になる可能性もあり、どうしたものかと考えた末自分が向かったのは機関車の後に連結されている緩急車。ここはフリースペースになっており乗客なら誰でも利用できる。しかもイスもあり窓も開く・・・よし、全区間ここで過ごすことにしよう。
大きな汽笛を鳴らしてSLは森を発車した。窓を開けていたらまともにばい煙を被ってしまい目が痛い。先程自分達が森までやって来た駒ケ岳経由の線路と別れ、この列車は鹿部経由で大沼へ。大沼〜森間は朝通った七飯〜大沼間と同じく上下線がそれぞれ単線でまったく別の経路を走り、この区間は特急列車は全て駒ケ岳経由、貨物列車は下り駒ケ岳経由・上り鹿部経由、普通列車は上下とも両線を使うという非常に複雑な運転形態になっている。
左手には遠くに海、右手には遠くに駒ケ岳を望み、海と山に挟まれて進む。停車する駅はどれものどかな雰囲気。沿線にはカメラを構えている人も多く、のんびりした景色の中をゆっくり走るSLはさぞ絵になることだろう。窓を開けてまったりと景色を眺めていると大沼に到着。ここから一旦後ろに連結されているDLが先頭になって大沼公園までバック、その後再び進行方向を変えて函館へ向かう。基本的に鉄道は一本の線路を始点から終点まで方向を変えずに走るものなので、こういった経路での運転は珍しい。

大沼公園で大量の乗客を乗せ、いよいよ函館へ向けて山を下り始める。トンネルが近づくとみんなで手分けして緩急車の窓を閉める。この妙な一体感がなんだか楽しい。山を下って仁山・渡島大野を通過、七飯から下り線と合流して複線区間に入りいよいよ函館へのラストスパート、黒い煙を高々とあげてSLは力走する。踏み切りや線路沿いの人達がビックリしてこちらを見るのが面白い。そりゃ普段特急列車や貨物列車が頻繁に走っているのにいきなりSLが現れたら驚くだろう。五稜郭を過ぎて函館に到着。最新型の列車に混じってSLが停車している光景はなかなか珍妙だ。乗客以外の人も思わずケータイやカメラで写真を撮っていた。
駅を出てまず向かったのはメモリアルシップ摩周丸。ここは青函トンネルが開通するまで青森と函館を結んでいた青函連絡船の一つであった摩周丸が保存されており、中は青函連絡船の資料館になっている。実際に使われていたシートなども展示されており楽しめた。歴史的にも価値のある資料館として是非おすすめである。
駅前の函館バス待合所で市電の一日乗車券とバスカードを購入し、すぐに市電の函館駅前電停へ。今回絶対乗車してみたい列車があったのからである。それは4月〜10月まで函館市電が運転している復元列車「箱館ハイカラ號」だ。この列車は1910年に千葉県成田市で運行されてから1918年に函館へ移り、1936年まで客車として、1937年からはササラ式除雪車に車体改造されて冬期間の除雪作業車両として活躍していた車両で、1992年に当時の姿に復元され1993年から運転を開始した名物列車なのだ。早速乗り込んでみるとまさにレトロそのもの。木造の車体に運転台、クラシックモダンな函館の街の雰囲気にマッチしていていい感じ。末広町電停で下車。八幡坂を登ってから隣の坂で折り返してきたこの車両を写真に撮り、再び市電に乗車。五稜郭公園に向かった。

五稜郭公園に着くとすさまじい人混み。さすが桜シーズン、日が暮れる前にタワーに登ろうと長蛇の列に並んだ。久々に上から見下ろす五稜郭は前来た時の真っ白ではなく、緑とピンクで全く違う印象だ。しかし桜はまだ七分咲きくらいだろうか。あと二、三日ぐらいで満開になるだろう。まあ充分綺麗だったので自分的には満足だ。

タワーを降りて公園内を散策、テレビ局も来ている。そのすぐ横で宴会客が警官に咎められていたのはなんだかシュールだったw
夕飯は近くのラーメン屋「あじさい」。前来た時お非常においしかったので今回再訪してみたのだ。しかしここは一人で来る店じゃないな・・・もちろん背油塩ラーメンは最高でした。東京進出してくれないかな。

市電で函館駅に戻ってきた。荷物を回収した後空を見る。よし、若干雲はあるが函館山頂が見える。これは行くしかない。ということで函館山頂行きのバスに乗り込んだ。この函館山登山バスは4月から11月中旬までの間運転されている。それ以外の期間は登山道が冬季通行止めになってしまうので、函館山に登る時はロープウェーを使うことになる。運賃は函館駅〜函館山頂が360円とロープウェーに比べてかなり安く、時間はかかるがおトクなバスである。ガイドが乗車しており見所を解説してくれるのも嬉しい。
渋滞の登山口を抜け、いよいよバスは登山道を登り始めた。函館の街がみるみる下になっていく。車内の照明を消してくれるので夜景がよく見ることができ、ガイドの説明に耳を傾けながら約30分で函館山頂に到着。予想通りかなりの混雑であった。人混みをかきわけてなんとか写真を撮り、さて戻るかと思ったらいい撮影スポットを発見、カップルやグループに混じって一人寂しく三脚を立てて写真を撮るも、霧が濃くなってきたので戻ることにした。

バスを途中の十字街で下車してベイエリアを散策。三脚をかついでバシバシ写真を撮っていたら残り枚数がほぼ0になってしまった。しかしいい写真が何枚も撮れたので大満足。結局市電の函館駅前電停に着いたのは22時半近くであった。



最終の市電に乗って五稜郭公園電停で下車。今日は宿が取れなかったのでネカフェで夜を明かす。友人とメッセで会話したり漫画を読んだりして就寝。明日はいよいよ最終日、最高のフィナーレになりますように。
5月3日のルート
函館(7:26)→函館本線普通4851D→大沼公園(8:10/11:37)→普通4831D→森(12:06/13:25)→SL「函館大沼号」→函館(15:20/16:17)→市電→末広町(16:24)・・・徒歩・・・十字街(16:40)→五稜郭公園(17:01/18:51)→湯の川(19:06/19:20)→函館(19:51/20:00)→函館バス→函館山頂(20:30/21:10)→十字街(21:28)・・・徒歩・・・→函館駅前(22:30)→五稜郭公園(22:51)
次回は5月4日の模様をお送りします。桜と共に追分の町へ。